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三十路絳攸 SS [その他 2次創作]

「偽りの秘書」はどうした!!!
とのおしかりを覚悟で(叱らないで~~)

三十路絳攸です。

これは、久しぶりにツイッタを見たときに飛び込んできたS様とH様の会話に「おおおおっ」
ってなって、書いたものです。

書くことのきっかけになったというか・・・

S様のブログにも載せていただいたので、もう読まれた方もみえるかも
しれませんが、一応こちらにも・・・。

黒紅・・・かな?とも思ったのですが、ブログを変えるほどでもないような・・・
という微妙さなので、R苦手な方は続きを読まれませんように気をつけてくださいね。

あ、あと、「骸骨」未読ですので、絳攸の未来は自分の好きなように設定しています。
ご了承くださいね。



大丈夫な方のみ、続きからどうぞ
短いですよ











迷子


何年ぶりだろう。
楸瑛は自分の下で喘ぎ声を我慢する男を見下ろした。
自分よりも細いけれど、躰はたしかに男のもので。
柔らかな胸も尻も持っていないのに、触れあえば煽られる。


李絳攸を初めて抱いたのは進士のとき。
十六歳の小柄で少女のような絳攸に徹夜続きで溜まった欲をぶつけたのが始まり。
愛されることに憶病な少年は、痛みよりも何よりも抱きしめられることに弱くて、言いなりだった。

文官を辞して関係が途切れ、王の花になってまた繋がった。
その時にはもう、青年の躰になっていたけれど構わなかった。

そして、また途切れて、絳攸は長い時間を州牧として過ごして宰相になるために帰ってきた。


「・・・おい」
「ん?何?」
「よそ事考えてないで、ちゃんと動け」
冷たく睨んでくる瞳は相変わらずだったけれど、目尻にある皺が年月を感じさせる。
そういえば、肌も水を弾くことが無くなった。
「年取ったねえ、絳攸」
「はあ?お前になど言われたくない。見てみろ、白髪があるじゃないか」
グイ、と髪を引っ張られてむっとする。
「君はいいよね、元々髪が白いから」
「なんとでも・・ああっ!」
話の途中で突き上げれば、口を閉じることが出来なくて声があがった。
「ふふ・・・いい声」
「ば・・か・・・やろ・・・う!」


「あ、あ、あ・・・・!」
吐き出した精を拭いて、力なく横たわる絳攸を抱きしめる。
「しゅうえ・・・」
眠りに落ちる瞬間にだけ甘える声と躰にまわる腕。
寝息を聞きながら、冠に入れるために以前より伸ばした髪を撫でる。

絳攸は女嫌いだけど、男が好きなわけではない。
貴陽から遠く離れていても、養父母と義兄弟たちの愛情は鬱陶しいほどで。
もう、愛情にためらうことなどないはずなのに。

「私には抱かれるのだね」
それはどうしてなのか。
そして、女専門の自分が男を抱くのは絳攸だけで
「どっちが迷子なのか・・・分らないね」

朝には腕の中からいなくなる男を、楸瑛は抱いて眠りに落ちた。





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